良品探訪の旅

フランフルトのペーパーワールドに行ってきました 
2009.02.01〜02

歴史あるドイツのフランクフルトで開催された文具国際見本市「ペーパーワールド」に行ってきました。出展者数2200社強、来場者数9万6000人というスケールのメッセに驚嘆。バスに乗って塔を移動するような巨大な会場で全てのブースを回り、商談をすることは不可能なので、興味のあるフロアを13ヶ所の中から5ヶ所に選択して商談してきました。

ドイツ在住の通訳さんに2日間同行していただき、世界のバイヤーを体験。いたるところで「日本から来たのか?珍しいな、何か飲んでいきなさい」とフレンドリーな待遇。調子にのって資料を集めだすと夕方にはもらった書類が石のように重くなっていた。キャリーケースをごろごろと転がして会場入りする中国人バイヤー集団を見かけたが、彼らこそがプロだ。貪欲でビジネスライクなところが欧州では浮いているが、気概を感じた。外国においては素人バイヤーの自分は歩く分だけ荷物を増やし、夕方にはへとへとになってしまうありさま・・・。

PLUSや三菱鉛筆、ぺんてるといった日本の文具メーカーが欧州でもシェアを取ろうと躍起になっている。見た目は同じ製品でも欧州好みのネーミングになっていて楽しい。ドイツで評価の高いパイロットやトンボという日本ブランドは出展を今回見合せていた。費用対効果を計算したのだろうが寂しい気がする。ドイツの人気メーカーのラミーとペリカンも出展していなかった。

世界で人気のあるステッドラー社は日本から私が来たと聞いて大喜び。「ミニパスタを食べろ!だの、好きなドリンクを飲め!」と気前がいい。ステッドラーの日本法人が好調なのだという。これから数ヶ月先に日本でも発売される予定の新製品の説明をじっくりと聞くことができた。サンプルもいただくことができた。

ファーバーカステルも見逃せないので行ってみると、一番派手で2階建ての巨大なブースだった。モデルのような容姿のブース担当の女性に、「日本から来た。担当者を呼んで欲しい。」と言うと「アポイントメントがなければ応対できない。」とあしらわれた。冷たいなあと思いつつもここではタンカを切ることに。「六本木に直営店ができたので、つまりは一般の店ではファーバーを売らなくてもいいというメーカー側の意図なのか?」と通訳に言ってもらった。すると奥から慌ててアジア担当マネージャーが飛んできた。「本当に忙しいのだってば」とスケジュール手帳を見せてきた。「後で日本のおまえのオフィスに資料を送るから」と言い、行ってしまった。

他にもフランスやイタリアなどのヨーロッパブランドが多数出展していたので英文名刺をたくさん配ることに。数社とは取引が始まるので楽しみだ。デザイン力と独特なカラーに魅せられ、バイヤーというより最後はひとりの文具ファンとして堪能させていただくことのできた有意義な2日間であった。