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Pineiderの紙工房訪問
2011.09.20



Pineiderの1774年からの創業の地であるフィレンツェの店舗は残念ながら改装中です。 フィレンツェにあるインフォメーション事務所と連絡が取れているので、そこを訪問することになりました。 ナポレオンを始めとするヨーロッパの貴族階級が愛し続けたのが、このピネイダー社のエレガントな紙製品であり、 金細工職人の技術から生まれる自分専用の各種ペーパーには大きなステイタスがありました。 現在でも誕生祝いや結婚式などの特別な時にはピネイダーの紙が市民にも使われますが、最大の特長は手作りのエンボスによって仕上げられる浮き文字の技術です。 インフォメーション事務所の地下に、実はピネイダー社の心臓部である紙工房があります。この工房にはこれまでの顧客から依頼された金型が30万個保管されており、 名刺やレターセットの全てがここで作られています。印刷機械はイギリスやドイツの100年以上前のものが今でも稼働しています。 金細工職人は230年前と変わらぬ製法で型を作っていました。「あなたのためだけに時間をかけて最高級品質のものをお作りしますよ」 というイタリアの職人魂に圧倒される空間です。弊社もあの30万個の1つとしてフィレンツェで保管をしてほしく、名刺を発注しました。 ヨーロッパの多くの貴族階級からマドンナやスティング等の有名人のオリジナルペーパーもここで作られています。気の遠くなるような手間を惜しまずに 最高級のものづくりを手掛け続けている工房と職人たちと接して、ピネイダーが一層好きになりました。